IgE 2020 7 25

「アナフィラキシー」
 夏になると、庭の樹木や草木が伸びるので、
草木の手入れをする人が多くなるでしょう。
 そこで注意することは、たとえ暑くても、
手袋着用、長そで、帽子が必要です。
なぜならば、樹木に蜂が巣を作っている可能性があるからです。
 蜂に刺されると、ミツバチなどでは、
刺されたところが痛くなり、赤くはれることがあります。
 蜂毒の問題は、最初よりも、
二回目に刺された時のほうが重症化する場合があるのです。
つまり、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
そういうわけで、なるべく蜂に刺されないように防備すべきです。
 アナフィラキシーとは、
「ヤマビル研究会」のホームページが詳しいので引用しましょう。
まずは、用語の解説から始めます。
「抗体」
 人の身体をウィルスなどの感染症から守るためにつくられるタンパク質で、
免疫グロブリンともいいます。
 人では、5種類認められており(IgA,IgD,IgE,IgG,IgM)、
感染などの病気に対する体の防御機構の一部を担っています。
 アレルギー症状は、主にIgE抗体が過度に産生され、
アレルゲンと反応した結果起こる症状です。
「肥満細胞」
 ヒスタミンやセロトニンなどの化学物質を
おなか一杯に詰めて、まるまると肥った細胞のこと。
 鼻の粘膜、目の粘膜、気管支の粘膜、皮下などの体のあらゆるところに存在します。
IgE抗体は、肥満細胞と結合しやすい性質があります。
「全身性アナフィラキシーショックとは」
 ハチに刺されると体内で「危険な物質が入ってきた!」と判断され、
抗原(ハチ毒)に対する防御反応が起こり、IgEという抗体が産生されます。
 このIgE抗体は、粘膜や皮下結合織にある肥満細胞と結合し、
次にハチに刺された時に備えます。
 再び、ハチ毒が入ってくると、
ハチ毒は、産生されたIgE抗体と肥満細胞とに結合します。
 すると、肥満細胞が活性化され、
ヒスタミン、ロイコトルエンなどの有害な化学伝達物質が、
体内に大量に放出(脱顆粒現象)され、
体の各臓器に作用して様々な症状を引き起こします。
「症状」
(1)全身に「じんましん」がでる。
(2)咽頭、声門の浮腫、気道収縮によって呼吸ができなくなる。
(3)血圧が急に低下し、脳に血液が行き渡らず、
低酸素状態となり意識がなくなるなどがあります。
(このハチアレルギーで起こる全身性アナフィラキシ―は、
刺された人のすべてに起こるわけではなく、
刺された人のおよそ10%と推定されています)
(引用、以上)
 症状として注意が必要なのは、血圧が急に低下することです。
こうなると、生命に危険が及びますので、対処を急ぐ必要があります。
 血中酸素濃度を測定すると低下していると思います。
血圧が低下するということは、血管が拡張しているということでしょう。
 本来は、「圧受容体」というセンサーが機能して、血圧を調整しています。
「動脈圧受容体」というセンサーが、
血圧が上がりすぎであると感知すれば、心臓の活動を抑制する信号を出して、
血圧が下がりすぎたと感知すれば、心臓の活動を活発にさせる信号を出します。
 こうして、血圧は一定に保たれるはずですが、
アナフィラキシーショックという非常事態の時は、
このようなメカニズムが機能していないのでしょう。
 そもそも、「血管拡張→血圧低下→低酸素状態」という症状に対しては、
まずは、血管収縮が必要ということでしょうか。
 いずれにせよ、最初から蜂に刺されないように注意することです。
蜂がいるようなところに近づかない。
そういうところで作業する時は、防備する。





























































































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